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- 2024/11/02(土) 10:31:56|
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写真を撮りに行こうと決めた日はいつもお天気で嬉しい。
さてさて、ここは日本の最高学府の学び舎。
ずっと敷居の高い場所だと思っていたけれど
レトロな外壁の校舎はイイ感じだし、
広々とした庭に気持ちも明るくなるし、
それでもどこか凛とした空気が漂う景観がステキだった。
犬を散歩させている人がいたり
池のほとりで語らうカップルがいたり
ちょい小太りネコが道案内をしてくれたりで静かな公園のよう。
おしゃれをして颯爽と歩くおじいさん。
コツコツと杖の音をさせて歩くおじいさん。
石段に躓くおじいさん・・良かった、怪我はなさそう。
ん? やけにおじいさんが多くないですか?
そして続々と集まってくるおじいさん達はある一か所に向かって歩いて行く。
「これは何かあるね。」
動物的、いや撮り屋の勘がピピっと働いて即行動。
おじいさん達が吸い込まれていく地下階段の入口に立つ案内係の
これまたおじいさんに声をかける。
「何かあるんですか?」と問えば
気のいい案内係のおじいさんが教えてくれた。
「旧制高校のOB会ですよ。興味がおありならどうぞ覗いてみてください。」
わあー、それは有りがたい。ぜひ見せてくださいと
おじいさん達が行った階段を下りる。
。。。。まあ、すごい。。。。ただただすごいのひと言。
広いホールは200名もの参加者であふれ
まさにOB会パーティ真っただ中の盛り上がり。
テーブルにはオードブルやビール、お酒がどっさり置かれ
そして何よりの驚きはおじいさま方の服装。
コスプレなんて安っぽい言葉じゃ表せない、本物が此処にいます!って感じ。
旧制高校出身といえば、おそらく今のご年齢は80才を超えてるんじゃないでしょうか。
そんな方達が高校別の背中に紋の入った揃いの法被を着ていたり、
なかにはお洒落な紺色の学生服を着てお上品に談笑する良家のおぼっちゃまグループも。
かたや、高下駄にバンカラ姿で扇子を振り上げ、大声で歌う元気印。
生バンカラなんて初めて見たよ、カッコイイーーー!
全国から集まったという往年の学生さんたちは
とても元気で、大きな声でしゃべり、歌を歌い
今、この場での再会を心から喜んでいるように笑い声をあげる。
なかには早くもお酒が回ったようで
頭にネクタイを巻いて踊っちゃってる人もいたけれど
とにかくとにかくみんなが元気で楽しそうだ。
60年を遡ってのタイムスリップ。
今でも第一から第七まである旧制高校の場所を覚えている人、
私にすると社会の教科書の中の人物でしかないマッカーサー元帥を
リアルに自分の人生のキーパーソンとして捉えている人。
先輩からの伝えは今でも絶対で、ボロボロになってても譲られた学生帽を被り続けている人。
そしてその元気で楽しげな様子を写真に撮らせてほしいとお願いをし
何枚もシャッターを切らせてもらった。
軽々しくVサインなんてしない姿。
肩を組み互いが元気でいることを喜ぶ姿。
たくさんの写真を撮らせてもらい色んな話を聞かせてもらった。
とても貴重でこちらまでもが楽しい時間。
そして・・・
「ほら、もう写真はその辺にしてお譲ちゃんもお飲みなさい。」とまたしても
紙コップを渡されお酒を飲むパターンに。
ってか、お譲ちゃんって。。
「それでは頂きます。」と注がれたお酒を飲もうとすれば
「いやいや、待て待て。いきなり飲んじゃいかん。何か食べてからになさい。」と
まぁ、やんやとやかましい。
たくさん話をし、笑って、お酒を飲み、またカメラを取り出して写して、
こちらがフィルムカメラだというのに、おじいさまの方がデジカメで
ちゃっかり私もそれに納まったりとあっという間に時間が過ぎて行く。
わ、また酔っぱらった。。。
まさしく飛び入りの、まったくの部外者のはずなのに参加を快く受けてもらい
写真も撮らせてもらって感謝でいっぱい。
しかもお昼ごはんはもういらない、ってなるほど飲んだり食べたりしてしまった。
お酒飲みすぎたーー。
写真ができたら送ってもらいたいからと連絡先も教えてもらう。
ほんのひとときを一緒に過ごした方たちだけれど
出来るならずっと元気でいてほしいと心から思った。
そしてもし叶うのなら、もう一度お会いして写真を渡したい。
でも覚えてないかもなあ、みなさん相当飲んでたみたいだし。
「あれ、誰だっけ?」と言われても、まあそれもありなんだけども。
ひと足お先に会場を後にしたけれど
今ただひとつの心配はあのおじいさま方は無事にお帰りになられたのかしら。
大丈夫かなぁ。
階段を上り、地上へ出てきた頃には
おなかも気持ちもいっぱいで動けない。
思わずベンチにへたり込む。
「疲れたーー、でも楽しかったーー。」と心地よい倦怠感と酔いにひたる。
こういう時は甘いものが食べたくなるね。
ほっとひと息。
カメラがまた今まで知り得なかった場所、人に出会わせてくれた。
本当に嬉しい。ありがとう。
・・と、とても貴重で楽しい時間を過ごしたわけだけれども
如何せん、この日まさかの屋内撮影になるとは思っていなかった私は
ISO100のフィルムを使用。
不安的中の仕上がりに焦っています。
しかも気持ちの高揚がかなり正直に写真に表れていて
いつも以上にブレ写真量産。
シャッターチャンスだからこその落ち着きを身につけなければ
カメラに申し訳ないなと思ったのでした。
写真が上手になりたい・・。