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- 2024/11/02(土) 08:25:13|
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初めて乗るバスって緊張する。
この路線で合ってるのかな。
料金は前払い?それとも後払い?
時間はどのくらい?などなど。
不安げな私。
バス停で路線図をガン見していると、どうも左後方あたりに
ニコニコ笑っていると思われる若いお兄ちゃんがいるのを確認。
んー。できるなら話しかけたりしてこないでほしい、と失礼ながら思ってしまう。
でもどうもそのお兄ちゃんは私の視界に入ろう入ろうとしている様子。
そのまま立ち去るわけにもいかず
なんたって私はこのバス停からバスに乗りたいんだから。
んー。仕方なく振り返ると
そのお兄ちゃんはやっと気づいたかという風な満面の笑みで「こんにちわー。」
「あ、こんにちわ。」とこわごわご挨拶。
そして一歩前進のお兄ちゃん、思わず一歩後退の私。
「あのー、こっちのバス、今日はお休みだよ。」と
少し呂律の回りにくい話し方で教えてくれる。
え?と見なおすとバス停が二本ある。一本は路線バス、もう一本は休日のみの循環バス。
平日に真剣な顔で休日のバス案内を見入る私を気の毒に思って
お兄ちゃんは教えてくれたのだった。
「あ、どうもありがとう。」とお礼を言うと
私がどこへ行きたいのかを聞き、それなら今日はあっちのバス停だと教えてくれたお兄ちゃん。
ほんと警戒しちゃってごめんね、恥ずかしいね、私。
もう一度、お礼を言い教えられたバス停に向かう。
あー、こっちだったのかーと安心をして
さっきいたバス停を見ると、バスが到着していて
あのお兄ちゃんが前払いの料金を支払うのに手間取っている。
少し麻痺のある右手。
もしかしたら、いつもはバスが到着する前に
きちんとバス料金を用意していたのかもしれない。
なのに、今日は私にバス乗り場を説明していたからその時間がなかったのかもしれない。
どんどん後ろに伸びて行く人の列。
どうか焦らないで。どうか誰も文句を言ったりしないでください。
しばらくして列になっていた人たちが順に乗りこんで行く。良かった。
発車したバスが私の前を通り過ぎる。
窓際に座っていたお兄ちゃんが私を見つけて手を振る、にっこりと笑いながら。
私も「ばいばーい。」と元気に手を振った。
時間になり、私が乗るバスが到着し
私は無事に目的地に行くことが出来た。
あのお兄ちゃんのおかげ。ありがとう。
かと言って、ずっとこの先もこのことを覚えているとは思えない。
きっと忘れてしまうと思う。
もう会うこともない、いっときの出会い。
でもこの時に感謝と温かい気持ちになれたのは間違いなく。
日々いろんな人に会い、いろんな思いがあるけれど。
また会いたい人。もう会えない人。会いたくない人。
自分の気持ちと相手の気持ちが合えば会えるし
すれ違っていれば会えない。
それでも
知り合えたことは良かったなと思うのです。