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- 2024/11/02(土) 06:31:47|
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いつからか顔を会わせればカメラの歴史や機種について教えてくれる
私のカメラ先生、Sさん72才。
先天性の脳の病気が原因で半身に麻痺がある。
子どもの頃は常に体がふらふらと動いてしまうことを
昔のことそれが病気だとはわからずに親や学校の先生からいつも怒られ、
頭は良いけど変わってる子のレッテル。
体育はいつも見学で歴史の本ばかり読んでいた。
大人になるにつれ病気の進行も進み
真っすぐに歩けないSさんは喫茶店に入れば酔っ払いはお断りと店を出され
ラーメン屋に入ればラーメンをひっくり返してしまって店主に怒鳴られる。
両親も亡くなり兄弟もなく結婚もせずに生きてきたSさんの生きる糧となったのはカメラ。
「カメラがあればね、どこにでも出かけていく勇気が持てたし
いつからか写真を撮ることが僕の生きるテーマになったんだよ。
カメラがなければ今、僕はここにいない。」と言いきるSさんの写真を見せてもらう。
風景、花、人そしてお城。
一国一城の写真を撮りためた数98城。
失礼な言い方になるのかもしれないけれど
よくその体でこれだけの写真を。
しかも撮り方が独特で絵葉書にあるような正面の写真なんてのは少ない。
「これはね、山の斜面が足場だったからこのあと転んだんだよ。
でもカメラは守った。」
いやいや、命よりカメラが大事って危なすぎるからね。
「ほんとはね、きっちり100城までいきたかったんだ。
でももう体が駄目だから。」
そんな事ないよ、なんて無責任に言えないと黙ってしまった私をみて
「まぁ五体満足に生まれなかった僕らしくていいんじゃないか。」と笑う。
あと2城の写真を撮らせてあげたいなぁとは思う。
車椅子の積める車だったらと映画みたいな想像もしてみたけれど。
「はいはい、この続きはまた今度ね。」と
難しいカメラの話を難しそうに聞く私に
あははと笑いながら話してくれる私のカメラ先生。
いつまでもカメラの話を聞かせてください。
そのくらいしかできないから。。